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第48回 Science Cafe ニコチン作用の新機構を解明 ―内側手綱核を介した神経活動制御の発見―
2025/06/03 (火)14:00 - 14:30
概要・詳細
ニコチンはタバコに含まれる代表的な化学物質であり、その健康被害への影響が社会問題にもなっています。興味深いことに、多くの動物は低濃度のニコチンには嗜好性を示しますが、高濃度になると忌避を示すようになります。この“ニコチン忌避行動”には、内側手綱核という脳の一部が関わっていることが知られていました。従来、この部位はニコチンによって活性化すると考えられてきましたが、今回私たちは、マウスを使った実験で、逆に高濃度のニコチンがこの部位の神経活動を停止させることを発見しました。またこの現象の背後には、内側手綱核に特有の神経活動を抑えるしくみが関わっていることもわかってきたので紹介します。