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木村哲也+小沼理『境界線など引きようがない世界へ』
2025/09/05 (金)19:30 - 21:00
概要・詳細
国立ハンセン病資料館学芸員の木村哲也さんが編んだ『どこかの遠い友に 船城稔美詩集』(柏書房)の刊行を記念して、木村哲也さんと、文筆家・小沼理さんのトークイベント『境界線など引きようがない世界へ』を、
9月5日にtwililightで開催します。
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『どこかの遠い友に 船城稔美詩集』は、ハンセン病患者として、性的少数者として、一人の人間として、世界の片隅で詩を書き続けた詩人・船城稔美(1923〜2003年)の70篇を精選した詩集です。船城は男女二元論や異性愛規範にとらわれない詩を書き、自らの生/性を諦めず、世界とのつながりを、愛と連帯の可能性を、最後まで見失いませんでした。
小沼理さんはゲイとして、シスジェンダーの男性として、自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集『共感と距離感の練習』(柏書房)を刊行されています。
小沼さんは、『どこかの遠い友に——船城稔美詩集』の刊行に際し寄せた書評「つながろうとする身体」で、
“境界線の引けなさを自らの身体の内側に見出し、他者とつながろうとすることで、社会に抗う。船城の言葉は、権力によって不当な境界線が世界中で引かれ続ける今を生きる私たちにも届くだろう。”
と書きました。
船城稔美も小沼さんも、言葉によって境界線を無効化し、言葉によって居場所を作ろうとしている共通点があるように思います。
構造的な差別が蔓延するこの社会を、「境界線など引きようがない世界へ」繋ぐために、船城や小沼さん、木村哲也さんの言葉が、支えになると思います。
『どこかの遠い友に 船城稔美詩集』を通して、あり得る未来を思い描き、自分について語り出せるようなきっかけになれば。
ぜひご参加ください。